2023.01.05 号
2023年が始まりましたね。その後いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
Happy Tocoは、1月4日から、4人で集まり、スタジオでの練習を始めました。
今年は、お年賀状でもお知らせしましたとおり、1月22日に開催する「Music of England」につづいて、2月5日、4月9日、5月28日、6月25日、7月30日、9月17日、10月15日、11月26日にライブを行うことを予定しております。
1月のEngland特集につづいて、2月は、France特集を考えているところです。
まずは1月22日は「Music of England」。イギリスを構成する4つの国
(イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド)は、それぞれに独特な文化をもちますが、今回はとくにイングランドから生まれた音楽を集めてお送りします。ぜひお出かけください♬
イングランド
僕らの時代(ここではまったく個人的に、昭和30年代生まれの学生時代のことを言っています)、ビートルズ旋風をきっかけに知ることになった英国/ イギリス (今考えれば、厳密にはイングランドだった)のPOPS音楽に、いつも何か独特の雰囲気がまとわりついているのを感じていた。
本来、音からだけでは感じられないはずの臭いまで漂ってくるような、そんな一種独特の気配。
当時、主流ともいえたアメリカの音楽に比べると、リズムのとり方や和音の使い方が違って、どこか“ひねくれて”いる。音楽だけでなく、演奏しているミュージシャンの立ち振る舞いまで、ちょっとおかしく感じた。(逆に、モンティ・パイソンのコメディには、ほとんど笑えなかった)
で、僕らは、その“変な”感じに惹かれた。
主に聞いていたロックに関して言うと、「グラムロック」のリズム感、「プログレッシブ」の難解さ、「モッズ」の破壊性、「サイケデリック」の怪しさ……
「臭いキワモノ」は、一度憑りつかれると、癖になるものだ。
昨年9月のエリザベス女王(エリザベス2世)の崩御は、改めて英国の激動の歴史を私たちに伝えてくれた。その歴史を知って、英国の“変さ”の一因が垣間見えた気がする。
そもそもこの土地は、紀元前にケルト人が住みはじめてから現代にいたるまで、多くの民族が血で血を洗う戦いを繰り広げ続け、入れ替わり支配する舞台だった。アングロサクソン人が侵入し占領すると、その名をとり、「アングル人の土地 Angle land= Englandイングランド」と呼ばれるようになった。
イングランドは、隣接する国々との闘いだけでなく、国内でも数多くの王侯貴族たち同士の内乱に明け暮れていた。そのイングランドで絶対王政の頂点を極めたエリザベス1世は、当時、無敵艦隊を率いて世界各国に植民地を持っていたスペインに戦いを挑み打ち負かした。その後。産業革命(工業化)と、それによってもたらされた資本主義経済により、スコットランド、ウェールズと隣島の(北)アイルランドと連合王国を組んだイギリス(大英帝国)として世界に君臨した。
しかしその後、二つの世界大戦で勝者国となりながら国力を疲弊させたイギリスは、ほとんどの植民地を失い、世界のリーダーの座を若いアメリカに受け渡した。
亡くなった女王が70年の即位期間の間に見てきたのは、まさにこの、世界一から退いてからのイギリスだった。
イングランドには2000年以上にも及ぶ「戦いの歴史」が横たわっている。その歴史の中で先祖から受け継がれた血にも、また、戦いの遺伝子が受け継がれてはいないだろうか?
それが、私たちを虜にする独特の臭いの元にもなっているのでは?
そんなことを考えながら、イングランドの音楽を奏でてみたいと思う。
(光裕)
「15」
年が改まりました。2008年に結成したHappy Tocoは、今年15周年を迎えます。
岸川くんが「トコ(15)年になるんですよね」と言ってくれました。まさに、ハッピートコにとって、記念すべき年になります。
これまでライブ活動は、仙台と秋田を中心として、コンサートホールはもちろんのこと、酒蔵であったり、神楽殿であったり、美術館であったり、いろいろな会場で、それも、何千人という大勢の前でということもあれば、目の前のごく何名かの前でということもありました。
プログラムも、ジャズも初期から現在のナンバーまで、またロック、クラシック、ポップス、各地域の民族音楽にいたる、さまざまな音楽の中から、私どもがよい音楽と思うものを選び出し、オリジナルアレンジをほどこし、演奏してまいりました。
よい音楽と考えるものには、それぞれの背景があり、その楽曲の誕生までに思いをはせると、これが文化というものだと感じることもしばしばでした。
昨年は、そうした音楽にまつわる思いを、『僕たちの音楽案内』と題した本として、刊行もいたしました。
今年は、節目の年にふさわしい一回一回のライブをおこなってまいりたいと思っております。
初回1月22日のライブ、ぜひご来場をお待ちしております♪
(聡子)