2020.09.02 号

処暑となったものの、猛暑がつづきましたが、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

さて、おかげさまで8月16日には、ひさしぶりに、かつ無事に、Happy Toco Liveを開催することができました。


9月6日も、予定通り、Happy Toco Liveをおこないます。

引き続き、状況次第によっては、急遽中止とせざるをえないこともあるかもしれませんが、まずはLiveにむけて準備できることじたい、幸せなこと、と感じているところです。


私どものペースで、出来ることを、出来るかぎり、という思いでおります。

アラヤード・ピクニック

昨年の秋、2016年から秋田市新屋で開催し続けている「アラヤード・ピクニック」が秋田魁新報の取材を受け、記事として掲載された。その中で、聡子さんのコンセプトとして「新屋には秋田公立美術大学やガラス工房、動物園、図書館、醸造所といった魅力的な場所があり、さまざまな専門家がいる。この新屋にいろいろな地からいろいろな人が集い、豊かな語らいが生まれることを願ってイベントを立ち上げた」と紹介され、記事の最後は「次回は来年4月に開催する予定。」と締めくくられた。

その4月は、先の見えない霧の中に消えるように過ぎ去った。


この回のゲストとして、展覧会と講演会にお声がけしたのは、写真家の千葉克介さん。秋田・角館に生まれ、今も在住している千葉さんは、環境写真家として国内外で活躍なされ、活動50年となる昨年の夏には『消えた山人 昭和の伝統マタギ』を刊行なされた。他にも『千年のブナの記憶』や『西馬音内盆踊り』など、秋田の自然と伝統をフィルムに収め続けてこられた。

まだ不安に慄く日々が続く中でこそ、千葉さんの大きな作品を皆さんにご紹介することができないことは、忸怩たる思いだ。近い将来、改めてお呼びしたいと考えている。


「アラヤード・ピクニック」の中断を余儀なくされる中、5月から毎月一回の「Arayard Picnic Club」通信を発行し、応援いただいている皆さまにお届けしている。その中で、皆さまから再開催を望む声をたくさんいただき、今月26日-27日に、スピンオフ企画として小さな会を催すことにした。先月から再開したHappy Tocoのライヴ同様、コロナ感染対策を考慮し、様々な制限を設けての開催となる。展覧会と講演会には、以前「アラヤード・ピクニック」にもご参加いただいたガラス作家の柴田有紀さんをお招きし、その作品とお話を披露していただくことになった。

対策の一環として、講演会や音楽会は映像に収め、インターネットを通じた配信を行うことも検討している。

(光裕)

ステージ

夏になり、ライヴハウスやホールは営業を再開し始め、またライヴストリーミング配信をおこなうところも増加し始め、一見、さまざま打開されて、よい兆しさえ感じられるかのようです。

しかしいま、多くの演劇関係者、音楽関係者が、事態に直面し共通して抱いている不安の一つは、「ウィルス問題がある程度まで落ち着いたとしても、その後どれだけの人がこの業界で働き生きていけるだろうか。はたして舞台関係者の仲間たちは仕事を継続してくれるのだろうか」といったことかもしれません。


コロナ禍の現在、世界中で「創造と破壊」が起きている、といわれています。

まさにそうだと思うこの頃です。

というのも、この事態を受けたからこそ活発になった新たな発信形態や盛んになった配信事業はたしかにあり、人間の創造力のたくましさを感じる一面もあります。

とはいえ、もともとの舞台の醍醐味、意味を考えたとき、そこには、やはり破壊もまた背中合わせに存在することを感じずにはいられないのです。


つい先日、仙台大学附属明成高等学校からご連絡があり、毎年ご依頼をいただいている、11月にかかさず開催されてきた「合唱とアンサンブルの集い」が、中止となったことを知らされました。

1年生全員での大合唱は、この高校の伝統行事として大切に受け継がれてきました。バスケットの八村塁さんも、何年か前にはステージで歌声を発していたはずです。


毎回、私どもは、生徒のみなさんにバンドとして伴奏を添える中で、舞台でしか起こりえないであろう、みなさんの意気込みからの熱気、集中力、そこにそそがれる客席からの視線への真剣な反応、団結力、響き渡る音の振動、さまざまなものを感じ、こちらの心も震えたものでした。


生徒のみなさんにとっては、その日は、舞台設営をするスタッフ、音響調整のスタッフ、照明のスタッフなどが、絶えず動き、自分たちのために細かに働いてくれている、ということを目にする機会ともなっていたかもしれません。


私どもも大きなステージを経験するたび、会場のスタッフの膨大さに、これだけの人が関わって支えられている、これだけの専門職の人たちの技術があってこそ、はじめてステージが安全に成立している、ということを、ひしひし感じたものです。


いましばらく、社会的に要求されていることは、ステージをおこなうにしても、出来るだけ関わる人は少なく、規模もできるだけ小さく、といったところでしょうか。


配信のむこうには、無数の観客がいる、という希望ある一面も分かりつつ、物理的にも精神的にも、別物、というのが実感です。


とはいえ、お客さまのお一人から「有料のオンラインLIVEは、難しいのでしょうか?是非ともご検討をお願いします。」とのお声をいただきました。

私どもにとって、まだハードルは高いのですが、せっかく押していただいた背中で、受けとめて、いずれは配信もできるよう、実験を重ねてみたいと思っております。

(聡子)

事務局より

Happy Toco事務局では、現在の状況を踏まえまして、できる限りの安全対策をとりながら皆様に喜んで参加していただけるように催しをおこなっております。

また、各催しにつきましてのお電話でのお申し込み・お問い合わせなどはお受けしておりません。メール・お手紙のみとなりますので、ご了承ください。

(みきねえ)