2020.04.08

仙台でも、花々が咲き、鳥たちの声とともに春を感じさせていますが、大変な事態は、深刻さを増すばかり。

お人に集まっていただくことを大前提として、演奏をお聴きいただくことを生業とし、また喜びとしてきた私どもにとって、みなさまに集まっていただく機会が、ことごとく奪われていく今、なんともやるせない毎日です。

くわえて、どうやって生活じたいを支えていくかも、現実的な問題。

ドイツ政府は、モニカ・グリュッタース文化相による「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」という発言に象徴される認識のもと、フリーランサーや芸術家、個人事業者への支援を決めたとのこと。

やはり、国の価値観というのは、こういうときにも如実に表れるものだと感じます。

日本で活動している私どもが、Happy Tocoとしては、これからどのような活動をしていくことができるのか、許されるのか、分かりませんが、イースターの前の満月、まずはClub通信をお届けします。

【ジャズを読む】


NHK文化センターで、2008年から行っている講座「ジャズのあじわい」。これまで、様々な切り口からジャズという音楽と全世界的流行を眺め、その歴史、多様性、社会的・文化的意味等を探りながら、受講者の皆さんとともに、ジャズを味わってきた。

今期 2020年4月からのテーマは、「ジャズを読む」。様々な作家の文章に描かれたジャズを紐解きながら、ジャズの魅力を新たな視点から紹介している。

ジャズは、常に時代の最前線を突き進んできた。常に新たな表現の世界を切り開いてきた。そのダイナミズムは、世界のあらゆる音楽に影響を与えただけでなく、それらを取り込み、融合し、新たな音楽として吐き出してきた。そして、そのエネルギーは、音楽のみならず、ダンス、映画、演劇、パフォーマンスなど多くの芸術・表現分野にも及んだ。

文学もその一つだ。

文学において、あるものはジャズを研究・分析し、あるものはジャズの演奏者や楽曲を小説の中に登場させ、あるものはジャズ的雰囲気を作品に取り込み、あるものはジャズ特有のリズム、即興性などの手法で言葉を変容させる。講座では、斯様に文字の中に表現された様々なジャズの姿を読み解きながら、同時にそこに表された演奏や映像を紹介している。

今月はじめ、第1回めの講座では、小説『ジャズ・カントリー』の作者でもあり、雑誌『ダウン・ビート』のライターとして長年ジャズ評論を行ったナット・ヘントフの『ジャズとはJazz is 』を取り上げた。ジャズが様々な展開を見せた同時代に、その多くの現場に居合わせた作者ならではの言葉が、ジャズが作られた瞬間の空気感を伝えてくれて、文章そのものがジャズの響きを再現しているかのようだ。

ジャズが、こんなにも私たちに、時には興奮と感動を、時には安らぎと静かさを、時には覚醒と気づきをもたらしてくれるのはどうしてなのか?その答えは、文学の中にあるかもしれない。

(光裕)

巣ごもり】


“巣ごもり”の日々でも、できることの一つは、本を読むことですよね。

好きな文筆家はいらっしゃいますか?

ご自宅には、どんな本がありますか?

仙台・愛子のHappy Toco Houseでは、本棚だけの部屋を設けています。

来訪くださったお客さまからは「何日でもここに居たい」などと言っていただき、本談議が盛り上がることもしばしばです。

満月の日には、この「Happy Toco Club通信」の配信を、新月の日には、Happy Toco Houseの本棚から、1冊の本をご希望のお客さまにプレゼントすることをこの何年か続けてきました。

ちなみに本のプレゼントは、Club通信を読んでくださっているお客さまでしたら、先着のかたが優先にはなりますが、どなたにでも。Happy Toco 公式Twitterで、新月の日前後にその都度プレゼントの本をお知らせしておりますので、よろしければ。

目が疲れたら、庭に出て、花々を眺めたり、土に触れたり、そういう時間を過ごすのもいいですね。

昨日は、長らく放置していた、Happy Toco Houseの庭をすこし整えました。

家の裏手に自生するスイセンやヒヤシンスが、心を慰めてくれました。

4月23日は「サン・ジョルディの日」、本と花を贈る日とされていますね。もともと、スペイン・カタルーニャ地方の伝統的な祝祭日で、その日には、本と花を贈ることで大切な人への気持ちを伝え合う習慣があったとのこと。

ユネスコでも1995年に「世界 本の日」とこの日を定めたのでした。

今朝、窓を開けると、スズランが咲き始めているのを見つけました。

5月1日は、フランスで、愛する人やお世話になっている人にスズランを贈る習慣があるとのこと。

その「スズランの日」の頃には、情勢はどうなっているでしょうか。

 

本や花を贈る、そうした心くらいは、いかなるときも持ち続けていたいと思うこの頃です。

(聡子)

催しのおしらせ

◆2020年4月25日(土)26日(日)秋田

「アラヤ―ド・ピクニック第6回」

 出演:Honey Toco from Happy Toco 榊原光裕・佐藤聡子

 会場:アラヤイチノ 秋田市新屋表町8-11

 主催・お申し込み・お問い合わせ:アラヤード・ピクニック実行委員会

Email arayard-picnic@happytoco.jp TEL 090-6620-3105

◆2020年5月10日(日)仙台

 Happy Toco ライヴ

 出演:Happy Toco 榊原光裕・佐藤聡子・岸川雅裕

 会場:となりのえんがわ 仙台市宮城野区銀杏町4-29 TEL 022-256-7223

 時間:14:00開場 14:30開演

 お申し込み・お問い合わせ:Happy Toco Office

◆2020年5月17日(日)秋田

「ENGLISH COTTAGE SALON CONCERT

『世界をめぐる音楽』第12回」

 出演:Honey Toco from Happy Toco  榊原光裕・佐藤聡子

 会場:イングリッシュ・コテージ

 秋田市手形山中町3-3 TEL 018-835-1242

 時間:開演11:30 お食事12:40 5500円 ※要予約です

 主催・お申し込み・お問い合わせ:Happy Toco Office

※アクセスにつきましては、会場にお尋ねください。

事務局より

テレビもラジオもつまらない・・そんな時は、Happy TocoのCDをかけてみませんか。

Happy Toco の音楽は、心を癒してくれます。

いろいろな季節、いろいろなシーンにあわせて、アルバム4種、チャーミングシリーズ9種を取り揃えておりますので、お持ちでない方はこの機会に是非お求めください♪

お友達にお花を添えてお贈りするのもいいですね・・

(みきねえ)